2022.01.05

営業力とは何なのか?営業力を構成する4つの能力とは?

営業力とは人間力、知識、コミュニケーション能力、思考力の4つのことです。営業ではこれらの力を元にして、顧客への提案や交渉、契約をおこないます。

この記事では営業力を構成する4つの能力についてご説明します。

営業力とは

営業力とは営業を行う力、つまり顧客に商品を売り込み、継続的に会社の利益を生み出し続ける力のことです。ただし、営業力は1つの能力が優れているだけでは発揮できません。営業の仕事は顧客の欲しいものを提供し、信頼を獲得して良い関係をずっと続けていくことです。そのためには複数の能力が必要となります。

具体的には、人間力、知識、コミュニケーション能力、思考力の4つです。

顧客に好かれるための人間力

営業力を構成する能力のひとつは「人間力」です。人間力とは、人としての魅力のことです。「人に好かれるための能力」と言っても過言ではありません。

どんなに優れたプレゼン能力があっても、人として信頼できると思われなければ、顧客は商品を購入してくれません。逆にプレゼン能力は低くても人間力が高ければ、顧客に信頼され、関係を維持していくことができます。もともとの性格もあるため、一朝一夕で身に付けるのは非常に難しい能力です。

人間力を高めるには、心から顧客のことを考え、顧客のために行動する必要があります。約束を守る、いつも笑顔でいるなどの当たり前に思えることを当たり前にすること、強い意志を持って仕事をすることなど、己の責任を知り全うすることが人間力に繋がります。

同時に素直さを持っていることも重要です。上司から指摘されたことをすぐに改善したり、顧客の要望に素直に応えたりできれば、業務が円滑に進むようになり仕事がしやすくなります。

人間力は、営業の土台ともいえる能力です。そのためこれから記載する3つの能力も、人間力がなければなかなか身に付きません。まずは人間力を磨いて、営業力の土台を作ってください。

信頼関係を築くための知識

「知識」も営業力を構成する能力のひとつです。営業では自社の製品に対する知識はもちろんですが、世の中の情勢や業界のこと、顧客自身のことなど、さまざまな知識を有しておく必要があります。なぜなら、顧客との信頼関係を築く上で知識が役立つためです。

人は自分との共通点があると親近感を持ちやすくなります。これを「類似性の法則」といいます。例えば、飲み会で知り合った人と趣味が同じで、話が盛り上がり仲良くなったという経験のある人もいると思います。これは、趣味が同じという共通点があったため、お互いをより近く感じたということです。

営業でも同じことがいえます。自分と同じ知識を持っていると分かれば、顧客は親近感を抱きます。ゴルフが趣味という顧客とは、ゴルフの話をすれば仲良くなれますし、観劇が趣味という顧客とは観劇の話で盛り上がれます。つまり、広い知識を有しているということは、それだけ雑談の幅が広がり、顧客との心の距離を近づけられるということです。

より深い知識を求められるのが、自身の業界や提供する商品に関わる知識です。例えば保険の営業であれば、自社の保険商品のことだけでなく、人間のライフステージにおいてどのような備えが必要なのか、現在の医療ではどのような治療が行われているのかなども知らなければなりません。そうでなければ顧客に最適な商品を提案できませんし、顧客も知識の乏しい営業から商品を購入して大丈夫なのかと不安になります。

自社の商品や業界のことについては深い知識、それ以外でも顧客を楽しませる広い見識が必要です。

ヒアリングやプレゼンをするコミュニケーション能力

営業力を構成する能力には「コミュニケーション能力」もあります。コミュニケーション能力とは、一言でいうと「顧客と意思疎通ができる力」のことをいいます。営業力の中でも特に重視したいスキルです。

コミュニケーション能力は「聴く力」と「伝える力」の2つの力で構成されています。

1つ目の聴く力とは、ヒアリング能力のことです。ヒアリングとは、ただ顧客の話を聞くことではありません。顧客が何に困っているのか、それを解決するために何を求めているのかを会話の中から導き出します。

2つ目の伝える力とは、プレゼン能力のこと。先述したヒアリングで顧客が困っていることを、私なら解決できると伝える力です。伝える力は、ヒアリングがしっかりできていることが大前提です。例えば「餃子を作りたいけど、ひき肉がない」と困っている人に、一生懸命じゃがいもを売り込んでも買ってはもらえません。「ひき肉がなくて困っている」という正確なニーズを読み取って初めて、伝える力は能力を発揮します。

また仮に成約に至らなかったとしても、高いコミュニケーション能力があることで的確なクロージングを行えるため、顧客と良好な関係を続けていくことが可能です。

人間力や知識があっても、それをしっかり言葉にして顧客に伝えられる能力がなければ意味はありません。上手な聞き役、話し役と同時に、相手にストレスを与えない話し方も求められます。

問題解決を提案できる思考力

「思考力」も営業力を構成する能力のひとつです。思考力とは顧客のニーズを読み取り、それを解決するために何が必要なのか、どうすれば顧客に契約してもらえるのかを考えられる力のことです。

先述したコミュニケーション能力を利用して顧客のニーズを聞き出せたとしても、そのニーズはあくまで顕在的なものに過ぎません。その裏側に潜在的なニーズが潜んでいる場合があります。営業はこうした潜在的なニーズも汲み取って、どのように契約まで持っていくのかのプロセスを考えて実行する必要があります。

それ以外にも顧客からのマイナスな質問を事前に予測して回答を準備する、どのように顧客のところを回れば効率的なのかを考えるなど、営業において思考力が必要な場面は多いです。

営業力を上げるには?

営業力を上げるには、スキルを学ぶのが効果的です。

例えば、PREP法という方法があります。これは要点(Point)、理由(Reason)、具体例(Example)、要点(Point)という順番で説明する方法です。この順番で話すと、相手に伝わりやすいとされています。

こうしたスキルは、他にもたくさんあります。研修や本などで学ぶのはもちろん、先輩営業マンに同行して学ぶのも良いことです。スキルを理解したら、ロールプレイングで実際にスキルを利用してみると、現場でどのように使うべきか理解できます。

また製品や顧客に関する情報を集めたり、本やテレビなどで知識を得たりすることも大切です。知識の幅を広げれば、顧客と良い関係を築くことに繋がっていきます。

まとめ

営業力は下記の4つで構成されています。

  • 人間力
  • 知識
  • コミュニケーション能力
  • 思考力

実際の現場では、これらを複合的に利用しながら顧客と接していくことになります。

リブ・コンサルティングでは、中小企業やベンチャー企業を中心に、成長し続けるための営業戦略をご提案いたします。

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