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めざましコラム 第45号 どうしてもダメですか?

車検到来リストを見ていて、愕然とする。

何度見直してみても変わらない。

初回車検到来客が全然いない。翌月も翌々月も・・・6ヶ月前リストまで確認してみた。

2月、3月も含むのに、上期よりも10件以上も少ない初回到来。

 

3年前を振り返る。

対応に追われた補助金バブルとその反動。

ホットもなければ見込みもなかった。

ついでに見返す2回目車検。これまた少ない到来客。

5年前にはリーマンショック。

 

お先真っ暗車検到来

 

サービス収益は、利益の柱。

車検収益は、サービスの柱。

柱を支える防衛率。計算できる初回車検。

その大事な土台が薄っぺら。

単月で見ればわずかな差でも、半年分ともなれば痛手は多大。

何とか手を打たなければ、車検目標も防衛目標も達成できない。

 

リストと今一度にらめっこ。

青木さん、飯塚さん、有働さん、榎本さんに小野田さん・・・

とりつく島もない引き継ぎのお客様。

加藤さん、木下さん、久米田さんに、剣崎さんと児玉さん・・・

接点はあるものの、他所に入庫するお客様。

ガソリンスタンド、車検専門店、他のディーラーに知人の整備工場・・・

 

心の中で問いかける。

―お客様・・・どうしてもダメですか?うちのお店ではダメですか?

勇気を出して聞いてみよう。

「どうしてもダメですか?」

 

店長は言う。

―敗戦先を聞きなさい。その理由を聞きなさい。

だけれど、お客様は口を濁す。

―あ、いや・・・安かったから・・・

 

だけれど、僕らは折れてしまう。心がポキリと折れてしまう。

「どうしてですか?」とはなかなか重ねられない。

「いくら違ったのですか?」とはなかなか言えない。

アプローチの甘かった自分の活動を棚に上げ、

お客様を非難するような言葉は言い出せない。

 

当たり前が難しい。

 

勇気を出して聞いてみよう。ねばちっこく聞いてみよう。

「どうしてもダメですか?」

 

理由なんて聞かないで良い。理由のある人はちゃんと答えてくれる。

そして本当に理由のある人なんてごくごく一部。

どうしてもその競合先に入庫しなければならない人など僅かしかいないはず。

 

本気で真剣に迫ってみよう。

「どうしてもダメですか?」

 

一度他所に入庫したお客様は、きっかけがなくて戻れないだけかもしれない。

ずっと入庫していないから、自社のサービスを知らないだけかもしれない。

 

本気で真剣に迫ってみよう。

突然「どうしてもダメですか?」と言っても、真剣さが伝わらないかもしれない。

何しろ、ずっと自分自身が諦めていたお客様なのだから。

 

本気でしっかり代替提案。空振りでも良い。査定して見積を出そう。

本気でしっかり車検の見積。そして対面で一度はしっかり説明を。

今まで入庫いただけなかったお客様である。一度や二度の断りで折れてはならない。

 

それでもやっぱり良い返事をいただけないのであれば

ひとつ最後の悪あがき「どうしてもダメですか?」と2ヶ月前に。

「どうしても」の「も」が大事。この懇願が、本気で真剣と映るのだ。

するとお客様の反応が変わる。青木さんや加藤さんの対応が変わる。

―どうしても・・・ってほどの理由はないんだけれども・・・

 

「では、一度ちゃんと見積を作らせてください。その上で・・・」

お先真っ暗リストを本気の活動へのきっかけに。

WRITER

TOHRU.Mコンサルタント
コンサルティング業務全般に従事し、特に組織活性化支援、マネジメント教育、セールス部隊生産性向上に取組む。カーディーラー拠点の営業生産性向上は、延べ100拠点を越え、机上論ではない『現場で活用できるノウハウ』と『本気の支援』に定評がある。
UPDATE
2013.09.06
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