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めざましコラム 第49号 見積「高いね」恐怖症

「え!? こんなに高くなるの?」
お客様の顔色が変わる。
ボクの顔色も変わる。
フルセットでの見積作成のお達しで、あれもこれもと付けている。
ナビにメンパにコーティング、さび止めも忘れずに。

―あ・・・いえいえ、取り敢えず全部載せているだけですので・・・

顔色チラチラ 確認を進める。
―ナビはご希望の・・・宜しいですよね?
―コーティングは・・・必要では・・・ありませんよね?
顔色チラチラ 見積から一つひとつ外していく。

「うん、まぁ、このくらいならね」
不満の残るその表情から心の声が聞こえてくる。
―もう少し、何とかしてもらえないかな。

結局希望のナビ付けて、マットとバイザーくらいしか残らない。
フルセットの見積から削りに削って、最後には利益も削って、値引きを提示。
苦しみながら、なんとかかんとか契約に。
ため息混じりに店長が言う。
「契約できたことが一番だけど、全部削ったらフルセット見積の意味がないだろう」

だけど、どうにも仕方がない。
お客様が求めていないのだから仕方がない。
ナビはちゃんと入れました。お客様が求めるから入れました。

フルセットの見積もちゃんと作りました。
お客様が嫌がるだろうけど、作りました。
見積金額が跳ね上がって、案の定、嫌な顔をされました。

一体どうしてフルセット?
わざわざ高い見積作って、お客様の気持ちを損なうの?
要望聞いて、希望通りの見積を作ることがニーズに応えることでしょう。
それがプロの営業でしょう。

お客様の要望通りの「お見積」
本当に「プロ」の仕事でしょうか。

見積「高いね」恐怖症。
「高い」の言葉に過敏に反応。
言葉の裏側をネガティブに探ってしまう。

―高いね!(もっと安くしてよ!)

だからどんどん削ってしまう。言われるがままに削ってしまう。

だけれど、お客様はこう思っている。
―高いね!
(どうして高くなったの?他にも必要なものがあるの?教えて欲しい)

見積「高いね」恐怖症。
安く買いたい、それがお客様の心理。それは正しい。
但し、ただ安く買いたい、わけではない。損はしたくないのである。
良い買い物を安くしたいのである。

良い買い物には、プロからのアドバイスが必要。
お客様がすべてを知っているわけではない。
知らなければ選択肢にも上がらない。
だから見積に入れるのだ。
フルセットの見積で、お客様に知っていただく機会を作るのだ。

見積「高いね」恐怖症を克服しよう。
「高いね」のその言葉こそが、商品説明の大きなチャンス。
どうして?というお客様の疑問に応えていこう。

自信を持って伝えていこう。プロとしてお客様にアドバイスをしていこう。

― こちらがボディーコートです。せっかく新車を買ったなら、
長くきれいに乗っていたい。
けれど、毎週洗車をするのも大変ですよね。
汚れが目立つ色ならなおさら気になりますよ。
このボディーコートをつければ、
汚れが付いても雨なんかが降ればきれいに落ちます。
毎週の洗車代や手間から考えれば、大変お得な商品ですよ!

― 下回りのさび止めって、
実は新車を買ったときにするのが一番なんですよ。
融雪剤などの”さびの元”が付着しちゃうと、
後からさび止めをしても遅かったりします。
錆びると安全性にも問題がありますし、
将来買い替える際の下取り額にも影響しますし…。

オススメだからフルセット。
一つひとつのオススメポイントを説明すれば、
あとはお客様が判断してくれる。
「それは良いね、付けて欲しいな」「それは・・・見送るよ」

そこにはお客様からの感謝の気持ちがあるはずだ。
―ありがとう。知らなかったよ。提案してくれて助かったよ。

―良い買い物ができたよ。

「高いね」のひと言を、チャンスに変えて恐怖症を乗り越えよう。

UPDATE
2014.01.07
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