株式会社リブ・コンサルティング モビリティコンサルティング

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自然電力株式会社

EXECUTIVE SUMMARY

​​1. 自然電力グループは新規事業の方向性として「系統用蓄電池」分野に着目したが、社内には事業をゼロから構想し計画に落とし込む事業開発の専門リソースが不足していた。特に自社の構想の妥当性を検証するための客観的な外部情報や、経営層・提携パートナーを説得するための裏付けが欠けていた。スピーディーかつ精度の高い事業計画の策定を求め、リブ・コンサルティングへの依頼を決定した。​

​​2.リブ・コンサルティングは業界ヒアリング等で客観情報を収集し、自然電力が持つ構想を肉付けする形で事業計画を策定。計画に留まらず、営業現場で使えるセールスキットの作成まで踏み込み、事業の立ち上げを伴走支援することで、系統用蓄電池の事業化に一役買った。その他、グループ企業の事業計画策定やデータセンター事業の戦略立案にも関わり、多角的なサポートで自然電力の成長を支えた。​

​​電力事業で見出した「系統用蓄電池」という可能性​

自然電力株式会社 執行役員 松村 宗和 様

リブ香月​​ 自然電力はスタートアップでありながら、エネルギー事業という非常に大きな規模のビジネスをてがけてい​ます​。IT系のスタートアップとは異なり、動かす金額も大きく、事業のスケール感にいつも驚かされます。​

​​自然電力 松村様(以下、松村)​​ 再エネ事業は不動産ビジネスに近い側面があり、動かすお金は非常に大きくなります。だからこそ、どのアセットクラスに、どのエリアで投資していくかという経営判断が極めて重要です。​

​​磯野謙、川戸健司、長谷川雅也の3名の創業者たちは、もともと再エネ領域で仕事をしていました。2000年代は事業環境が非常に厳しく、ビジネスが成り立ちにくい時代でした。​​しかし2011年に起きた東日本大震災をきっかけに、「自分たちの未来は自分たちで​​​つく​​​る」という創業者らの固い決意から、この会社が設立されたのです​​。

​​当時はまだ固定価格買取制度(FIT)もなく、経済的には全く成り立たない状況だったと聞いています。そういう意味では、当社はパーパスドリブンの企業であり、創業時の想いがそのまま事業の核となっています。​

​​リブ香月​​ 松村さんご自身は、どのような経緯で自然電力にジョインしたのですか?​

​​松村 私は金融向けのITからキャリアをスタートし、前職ではIoT事業に携わっていました。そんな時、川戸から「電力市場が自由化され、金融取引とITを組み合わせたエネルギービジネスが重要になる。力を貸してほしい」と声をかけられました。​

​​私自身のITと金融のバックグラウンドが、まさにこれから自然電力がやろうとしていることと合致したわけです。それに加え、創業者の強いビジョンに心惹かれて入社を決めました。​​​自然電力では執行役員の役割に加え、新設のデジタル事業部にて新しいエネルギービジネスの可能性を検討していました。​​

​​私がジョインした2018年当時は、「再エネを活用するために、デジタルをどう使えばいいか」というテーマで事業を模索していました。現在のように、VPP(仮想発電所)やバッテリーといった具体的な事業テーマがあったわけではなかったんです。​

​​そこから構想を練る中で、​​​当時のデジタル事業部として​​​「これは事業として成立する」という確信を持てた事業のひとつが、系統用蓄電池の事業でした​​。​

リブ香月​​ 系統用蓄電池は2022年に、弊社で支援させていただいた新規事業ですね。​

松村 そうです。系統用蓄電池事業は実証実験のフェーズを経て、本格的なビジネスになる手応えがありました。しかし、いざ事業計画を立てようとした時、私の周りには事業開発を専門に進められるリソースが全くなかったんです。この状況をどうにかしないといけないと思っていたとき、川戸から紹介されたのが​リブ・コンサルティング​でした。​

​​高い業界解像度と現場力で構想を現実に​

リブ・コンサルティング パートナー 香月 義嗣

リブ小川 系統用蓄電池事業は、投資用に系統蓄電池を導入頂く顧客を開拓することを目的に、マーケティング戦略や販促ツールの作成からご支援させていいただきました。系統用蓄電池をてがけている事業者が、国内にほとんどいないというタイミングだったので、非常にチャレンジングなプロジェクトだったのをよく覚えています。 

松村​​​ リブ・コンサルティングについて、川戸からは「分析がスピーディーかつシャープである」と聞かされていました。実際に話を聞いてみると、当社の事情に忖度することなく、独自の切り口で鋭い指摘をしてくれた。 

​私が新規事業の推進で特に求めていたのが、「外部からの客観的な情報」です​自分たちの構想が独りよがりになっていないか、その妥当性を検証する必要があったので。貴社はプロジェクトの初期段階から、業界の様々な方へのヒアリングを通じて客観的な情報を集め、事業計画の精度を高めてくれて、非常に助かりました。 

また、リブ・コンサルティングはエネルギー機器メーカー出身の方など、業界知見が豊富なコンサルタントも多く在籍している点も好印象でした​的確な情報の提供と専門知識への理解に基づく支援。この二つに対する期待感から、貴社と一緒に仕事をしたいと思ったんです。 

リブ小川​​ 松村様はプロジェクトの初期段階から、非常に解像度の高い仮説をお持ちでした。私たちの役割は、その構想が提携パートナーや経営層といった第三者にも納得感を持って理解してもらえるよう、客観的なデータやロジックで裏付け、肉付けをしていくことでした。 

松村​​​ 小川さんたちが構想の裏付けを固めてくれて、私は次の事業開発の構想を練る。このサイクルがうまく回ることで、事業開発のスピードが大いに向上しました。事業開発経験が少ない当社にとって、事業計画策定のプロフェッショナルであるリブ・コンサルティングの存在は非常に心強かったです​​。 

プロジェクトでは販売資料も作成してもらいましたが、あれも非常に使いやすかった。営業の知見も深い貴社のおかげで、実践的なツールに仕上がっていました。「この商材をどう売るか」を一緒に考えてくれるという現場感も、リブ・コンサルティングの強みだと感じました。 

リブ小川​​ 私たちはセールス領域の支援も得意としており、客観的な目線から「売れるシナリオ」を構築することを心がけています。その姿勢がお役に立てたようで、よかったです。 

​​複数のプロジェクトで得た大きな成果​

リブ香月 2025年4月には、データセンター事業への本格参入に向けて事業戦略やビジネスモデルの策定を目的とするプロジェクトもご支援させていただきました。こちらでは市場の再整理、ビジネスモデルの検討、事業ロードマップとアクションプランの作成などに関わらせていただきました。 

自然電力とは複数のプロジェクトでご一緒させていただきましたが、それらで得られた成果についてお聞かせください。 

松村​​​​ 当社としては、非常に大きな成果を得られたと感じています。 

リブ香月 そう言っていただけて嬉しいです。  

松村​​​​ ​またShizen Connectの展望としては、日本中の家庭にある蓄電池やエコキュートやEV、工場の空調、そして系統用蓄電池といった分散型エネルギーリソースの統合的な制御を目指しています。現在は家庭向け​​​低圧​​​電源と系統用蓄電池に注力していますが、将来的には工場や商業施設といった高圧電源領域への本格参入や、さらなるグローバル進出などを考えています​​。​  

これらのプロジェクトについても、ぜひリブ・コンサルティングに相談させてください。  

リブ香月​ ぜひいつでもお声がけください!​ 

​​新規事業開発のパートナーとして求める二つの役割​

リブ・コンサルティング マネージャー 小川 純市

リブ香月 自然電力はこれから、事業領域拡大をさらに加速させていくことがよく分かりました。今後の展開に向けて、弊社にどのような活躍を期待していますか? 

松村 リブ・コンサルティングは幅広い視野で物事を考えてくれて、経営層を説得する事業計画からお客様向けの営業ツールまで、事業立ち上げを一気通貫で支援してくれます。この総合的な支援には、今でも十分に感謝しています。 

その上で、貴社にはより上流からの新規事業提案をしてほしいと考えています​私たちは常に新たな事業領域を探し、その領域に取り組むか検討し続けています。それに対して、「今の市場環境を踏まえると、次はこの領域に参入すべき」「この複数領域に投資してみましょう」といった事業提案をもらえると、今以上に心強いと感じるでしょう。 

また、当社のプロジェクトでは常に複数のパートナー会社と協力して進行していきます。その時に問題となるのが、各社からの情報を収集・統合する手間が発生するというものです。​総合力のあるリブ・コンサルティングがハブとなり、社内外の協力関係を整理して、各社とのマネジメントを最適化する​そんなサポートをしてもらえたら、とても助かります。  

リブ香月 新規事業創出のお手伝いと、プロジェクト全体のマネジメント支援ですね。どちらも非常に魅力的な役割だと思います。今以上に自然電力の事業の全体像を理解したうえで、皆様が期待する役目を担えるよう、これからも精進していきたいと思います。 

(本記事の情報は、2025年9月の取材当時のものです)

UPDATE
2025.11.27
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