2022.12.22

ビジネストランスフォーメーション(BX)とは

ビジネストランスフォーメーション(BX)とは、デジタルトランスメーションの前提条件でありシステムを通した業務改革のことです。ビジネストランスフォーメーションにはさまざまな種類があり、CRMやERP、PLMなどといった基盤系の情報システムを導入することが挙げられます。

DX(Digital Transformation、デジタルトランスフォーメーション)を成功させるためには、ビジネストランスメーションを通してオペレーショナルエクセレンスを高めることが大切です。

ビジネストランスフォーメーションとは

ビジネストランスフォーメーション(BX)とは、デジタル化を導入した戦略によって業務を見直しシステムを改革することから業務改善を進めることです。具体的には、顧客情報を一元管理することで営業活動を効率化するCRM(Customer Relationship Management、顧客関係管理)や総務や会計など経営に関連する情報を一元化するソフトであるERP(Enterprise Resources Planning、企業資源計画)などが挙げられます。

さらに、ビジネストランスフォーメーションはデジタルを導入した変革だけでなく、従業員一人ひとりの意識改革も含まれています。つまり、デジタルを活用することはあくまで手段の1つで最終的な目的は業務効率を改善することや売り上げの向上と考えることが必要です。

ビジネストランスフォーメーションとは、ビジネスモデルトランスフォーメーション(BMX)とビジネスプラットフォームトランスフォーメーション(BPX)の2つから成り立っています。

ビジネスモデルトランスフォーメーション(BMX)とは

ビジネスモデル・トランスフォーメーション(BMX、Model Transformation)は、ビジネスモデルの変革やあらたなビジネスモデルを作り上げることです。従来のビジネスモデルを変更することのほかに新しいビジネスモデルを創出する場合もあります。

ビジネスプラットフォームトランスフォーメーション(BPX)とは

ビジネスプラットフォーム・トランスフォーメーション(BPX、Platform Transformation)とは、ビジネスモデルプラットフォームの変革のことをいいます。

ビジネスにおいてプラットフォームとは、サービスやシステムを運用するための基盤のことです。システムにおいて、ソフトウエアを動作させるために必要なOSのことをプラットフォームとよびます。OS以外に設定やデータベースを含めたシステム基盤全体を指す場合もあります。同じプログラムを稼働させる場合は、同一のプラットフォームが必要です。

ビジネストランスフォーメーションとDXの関連性

ビジネストランスフォーメーションとDXはいずれも業務改革をする点では共通していますが目的が異なります。BXの目的が業務効率の向上を目的にしているのに対して、DXの目的は業務改善のみでなくデジタル技術を導入して社内全体を変革することです。

BXとDXはまったく異なるものでなく、DXを導入するためにはBXが必要です。社内全体を変革するためには業務改革をすることが必要であるためです。近年では新型コロナウィルスの影響もあり、経営方法にも変化が見られるようになりました。これまで店舗を構えていた小売店がECサイトを導入したり、飲食店がテイクアウトをはじめたりなどさまざまな変化が見られています。

このように、企業は外部環境に合わせて経営方針を大幅に変更したり追加したりする場合があります。外部環境の変化に対応するためにも、ビジネストランスメーションやデジタルトランスフォーメーションの導入が重要です。

ビジネストランスフォーメーション推進のポイント

ビジネストランスフォーメーションを進めるためには次の4つのポイントが挙げられます。

  1. 現状業務の見直し
  2. 業務改革の準備
  3. 戦略の見直し
  4. 経理管理の高度化

現状業務の見直し

業務改革をするためには、現状業務の見直しが重要です。既存の業務を見直すことで、より低コストにしたり業務の効率化をするための施策を明確にします。仮に、業務改革を進めるうえでシステム導入をする場合は、どのようなシステムを導入するかまで検討することが重要です。機能の高いシステムであっても、使いこなせなかったり課題を解決できるシステムでなかったりする場合は逆効果となる場合があります。

業務改革の準備

ユーザーのニーズ変化をはじめとしてさまざまな外部環境が頻繁に変化する現代社会において、企業は環境の変化に合わせて経営方針の見直しが必要になる場合があります。そのために、将来を予測した経営戦略が必要です。

近年はIT関連の技術が急激に進歩しており、紙媒体がWeb媒体になるなどマーケティングにおいても大きな変化がありました。このため、マーケティングとビジネストランスフォーメーションには強い関連性があります。次に登場する技術を予想しながら、業務改革への準備をすることが重要です。

戦略の見直し

企業の経営において、常に経営戦略どおりに進むことはありません。現段階の課題を洗い出し解決をでき、将来の予測をしたとしても戦略の見直しが必要になることがあります。通常経営戦略の見直しは経営陣が進めることが一般的ですが、ビジネストランスフォーメーションの変更においては現場にいる従業員も参加することが重要です。

経理管理の高度化

ビジネストランスフォーメーションを推進するにあたり、業務見直しやコスト削減、業務効率化などを進めることが一般的です。さらに、経営管理の高度化を進めることもビジネストランスフォーメーションを進めるうえでの目的です。事業計画を基にして、現在の業務改善だけでなく将来的な施策を実行することも求められます。

まとめ

ビジネストランスフォーメーション(BX)とは、IT戦略においてシステムの改革を通すことによって企業の業務を全体的に見直し業務改善をおこなうことが一般的です。全体的に見直すことにより、大規模なシステムの見直しが必要になることもあります。

ビジネストランスフォーメーションには、総務や会計、人事など企業の経営に関連する情報を一括管理することから業務管理をしやすくなり業務効率化につながるCRMをはじめとしてさまざまな種類があります。

近年導入が進んでいるDXを進めるうえでも、ビジネストランスフォーメーションが前提となるのです。このように、ビジネストランスフォーメーションを導入して業務改革を進めることで、企業の改革を進めやすくなります。

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