2023.04.27

戦略オプションとは

企業が経営目標を達成するためには事業戦略が必要です。目標達成するためにターゲット市場において何をするべきか、詳細に分析をすることが重要です。戦略オプションとは事業戦略において、課題解決のための手法の1つです。事業戦略を立てる際に企業として取り組むべき課題を明確にするのですが、それらの課題に対して戦略オプションを適切に活用することによって解決を進めていきます。

戦略オプションとは

戦略オプションとは企業が立てた事業戦略において、課題を解決するための方法です。業種や企業の目的によっても戦略オプション内容は異なりますが、一般的には売上における目標値を達成するために売上拡大もしくは収益性の改善が戦略オプションとなります。

適切な戦略オプションを導入するためには、まずオプションの洗い出しが必要です。自社に合うかどうかなどを一切考えず抜け目なく洗い出すことが重要です。戦略オプションを洗い出したら一定の評価軸において絞り込みをおこなっていきます。場合によっては新規事業開発やM&Aなどの企業全体で取り込む必要がある戦略オプションを導入する可能性も十分にあるのです。

戦略オプションを進めるためには、主に次の2種類が挙げられます。

  1. 既存市場で競合に勝つ
  2. 新しい市場を開拓する

既存市場で競合に勝つ

売上を上げるために既存市場において競合に勝つ方法が一般的です。競合に勝つためには差別化をすることが必須であり、近年では特別な技術がない限りは商品の機能で差をつけるのは容易ではありません。特にインターネットやスマートフォンが普及した現代において、ユーザーはいつでも必要な情報を調べることができるため、どの企業もユーザーのニーズに合わせて商品開発をすることが多く、同じような商品が出来上がることが少なくありません。

そこで配送方法や決済方法、アフターサービス、企業としての考え方など総合的に競合他社と差別化することが重要です。商品やサービス以外の要素でリピーターが多くなればブランディングにつながり、価格競争をしなくても市場において競合他社に対して優位になる可能性があります。

新しい市場を開拓する

次に新しい市場を開拓する方法があります。この方法は一般的に顧客のニーズではなく、自社の技術やノウハウなどを活かした商品やサービスを展開することが一般的です。しかし、必ずしも顧客のニーズに合うとは限らず、軌道に乗るまで時間や手間、コストがかかる可能性があるのです。場合によっては独占企業に繋がる可能性もあります。

戦略オプションの目的

戦略オプションの目的として主に次の2つが挙げられます。

  1. 収益性の改善
  2. 売上増加

収益性の改善

収益性を改善するためには原材料費や労務費といった売上原価を抑えたり、人件費や広告宣伝費などの販売関連の費用を抑えたりする方法があります。しかし、必要な分まで削減してしまうと業務に支障が出る可能性があるため、それぞれの分野において費用対効果を考えることが重要です。

例えば、採用費や育成費などの人件費が高すぎる場合は必要な部分だけ外注することもできます。特に繁忙期がはっきりしている場合は年間通して採用しなくても、必要な時だけ必要な人数を外部委託することによりコスト削減につながる場合があるのです。広告宣伝においても現在ではさまざまな方法があるため、定期的に効果測定をすることが重要です。

売上増加

売上を増加するためには新規顧客を獲得したり既存顧客を維持したりすることが必要です。そのほかにも、顧客あたりのLTV(Life Time Value、顧客生涯価値)を増やす、新規サービスや商品の展開などの対応が求められるのです。売上を上げる場合でも新規顧客の増加と既存顧客の維持とでは戦略が異なります。

新規顧客を増やすためには営業戦略や生産性の見直しが必要になる場合があります。また、生産性においては社員一人ひとりの営業量を増やしたり、質を向上したりするなどが求められ、営業量増やすためには訪問エリアの見直しや効果的なエリアへの配置をすることで、移動時間を含めた間接業務の時間の削減など、見直すべき項目は複数あります。

もし日本で顧客の獲得がむずかしい場合は、海外に目を向ける必要がある場合も出てきます。海外進出をする場合は自社単独で展開するほかに他社と連携するなど、さまざまな方法があるのです。場合によっては海外進出に強い他社を買収する場合もあります。

戦略オプションで使われるフレームワーク

戦略オプションとして、主に次のフレームワークが活用されています。

  1. アンゾフのマトリクス
  2. バリューチェーン

アンゾフのマトリクス

アンゾフのマトリクスは、多角化の一環として成長戦略を進めていく場合に向いているフレームワークです。そのため、途中でビジネスモデルを変更したい場合をはじめ、網羅的に利用できるわけではありません。途中でビジネスモデルを変更する必要がある場合は、バリューチェーンを始め他のフレームワークを活用することが効果的です。アンゾフのマトリクスは、市場や製品といった外部に向かうためのフレームワークと考えられています。

バリューチェーン

バリューチェーンは、自社の物流や製造、販売、マーケティング、R&Dなど幅広い目的を網羅しているフレームワークです。そのため、プロセスを細分化することにより、どの部分で付加価値がついているかを確認できるツールです。例えば、パナソニックでは製造過程や技術に特化したものを持っており、強さを生かして特約店であるパナソニックショップを全国展開しました。

当時は量販店が少数であったため、多くの人が訪れ、パナソニックショップの存在が企業の成長を促しました。しかし、現代では量販店やWeb上で購入する顧客が増えたため熱量が下がっています。このような状況になった場合はタイミングを合わせて手を引くことが重要です。

アンゾフのマトリクスは外部に向けられたフレームワークであるのに対して、バリューチェーンは企業内部の企業を伸ばすことや撤退することなどによって成長進めるためのフレームワークです。そのため、アンゾフのマトリクスとバリューチェーンの両方を活用することによって幅広く戦略を分析できます。

まとめ

企業が経営目標を達成するためには事業戦略を設定することが重要です。外部要因や内部要因を含めて現場の企業における分析や課題の抽出をおこないます。抽出された課題を解決する必要があるのですが、解決方法として戦略オプションが重要な要素となるのです。適切な戦略オプションを選ぶためにはまず可能性のある戦略オプションを洗い出し、一定の基準によって抽出することが重要です。

洗い出した戦略オプションはそれぞれ評価付けをしたあとに事業戦略として取りまとめていきます。戦略オプションの評価の仕方ですが、外部環境と内部環境の両面においてスクリーニングすることが必要です。

戦略オプションの評価付けをした結果、選択するべきものは企業によって異なります。例えば売上が目標に達していない場合は、売上向上のほかにコスト削減をする方法もあります。的確な戦略オプションを選ばないと企業の目標を達成するのがむずかしくなるため、戦略オプションの導入は慎重におこなうことが重要です。

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