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キーエンスから読み解く 製造業界の営業組織づくり

引き合い営業を70年続けてきた営業組織が、提案型営業組織へと変貌した方法

キーエンスのすごさは、高い営業レベルを誰でも実践できる、その営業組織の仕組み作りにあります。その本質を読み解きながら、実際に70年間の引き合い営業から脱却して売上2桁成長・利益倍増を実現した事例をご紹介します。

スキル・経験によらず、能動的に顧客の課題を発見し、競合に勝つ営業組織づくり

「受け身型営業から、提案型営業へ」と言いつつ30年も変われなかった理由

提案型営業の重要性は、製造業界においてもう30年も言われ続けている話です。
しかしこの30年間、提案型営業を実現して目覚ましく成長を遂げた企業、高収益を実現した企業がある一方で、
未だに過去の引き合い営業から脱却できず、徐々に減少する案件数に悩んでいる企業も多数あります。
その差は、どこにあるのでしょうか?

営業員個人の能力を上げようとするから、失敗する

ソリューション営業を実現しようとする企業の多くは、「外部研修」「トップ営業マンによる勉強会」「営業ツール」等、
個人の能力を高めたり、個人のアクションを補助したりするツールを作ろうとします。
しかし往々にして、現場メンバーが、本来の意図とは異なる動きをしてしまうことがあります。

例えば、顧客課題を発見するために「ヒアリングをしなさい」という指示があり、ヒアリングリストを準備した企業がありました。
しかし営業メンバーの多くは、まだ信頼関係を作れていない段階からヒアリングリストに沿って”尋問”し、顧客からは少しずつ嫌われていきました。
一方、ヒアリングリストがしっかり埋まるため、上司は報告書を見て大喜び。
営業成果は伸びないまま、ヒアリングだけが続けられました。

ここには、2つのよくある間違いが潜んでいます。
1つは、提案型営業のポイントを純粋な「ヒアリングスキル」に求めている点。
もう1つは、ヒアリングの項目だけを与え、ヒアリングまでの流れや具体的なトークネタを与えていなかった点です。

営業員個人のスキルアップではなく、営業の容易化

もともと提案型営業を実践してこなかった組織にとって、重要なのは、営業員個人のスキルアップではなく、営業の容易化です。
そして容易化とは、すなわち営業組織としてのナレッジの開発・共有・活用の仕組み作りです。
ナレッジさえ持っていれば、スキル・経験などに関係なく、1年目の営業員でも信頼され、刺さる提案ができるようになります。

提案型営業を組織で実現するポイントは、下記の3つです。
①心頼形成ナレッジ
②課題発見ナレッジ
③コマーシャルインサイトナレッジ

①心頼形成とは、「顧客が自分から相談したくなるほど、プロとして頼りにされる」という意味の造語です。
医者は質問されなくても病状を事細かに説明するように、ヒアリングにおいて重要なのは純粋なヒアリングスキルではなく、
そのプロとしての信頼をいかに勝ち取るか、顧客が自ら語り出す状態をいかに作るかです。
そしてそれは、相手の関心事についてプロ視点のアドバイスネタを持っていれば、誰にでもできるものなのです。

②課題発見は言わずもがなですが、「このような課題感にはこのような提案が刺さる」という方程式が、
パターン別に蓄積されていることが重要です。

③コマーシャルインサイトとは、効果的に自社の優位性をアピールするための手法です。
潜在課題を掘り起こして選定基準を設けさせるのですが、その過程で、まず自社の差別化要素について「不可欠である」と顧客に思わせ、その上で自社の強みや差別化要素を伝えます。
顧客が「あればいいかも」という程度で考えていたものについて「不可欠である」と思わせるために、顧客の事業・組織についての顧客自身の認識を大きく変えるという点に特徴があります。
これも、顧客の課題パターンに合わせて話の持っていき方を複数パターン持っていれば、誰にでもできます。

高収益のキーエンスが実践する営業とは

このような営業ナレッジを「仕組み」「部隊」それぞれで支え、高収益を実現している好例がキーエンスです。

キーエンスではまず、データベースがビジネスの中心にあり、それをもとに営業・開発・販促のメンバーが行動します。
各営業メンバーは、顧客から得た大量の情報を漏らさず記録し、それを営業メンバーが互いに見てはプラスの情報共有を行っています。
これによってナレッジが共有・活用され、より深いヒアリング、刺さる提案へと繋がっています。

また、売り方・営業トークやPRツールを作成しているのは、営業メンバーとは別の”考える専門部隊”です。
企画部門が考え作り込んだ資料・動画が用意されているからこそ、誰でもすぐに質の高い営業を、効率的に実践することができるのです。

平均的な給与で、受身型の営業組織では不可能なのか

そんなことを言っても、キーエンスは人材も優秀ですし、何より給与が日本一。
自社では真似できないのではないかとお考えかもしれません。

とはいえ、いきなり「一人一人、全員が提案型営業マンになる」という方が、むしろ難易度は高いはず。
逆に言えば、キーエンスのような企業でさえ、”情報流”と”考える専門部隊”をしっかり整えているのです。
組織の文化(ノリ営業・飲み営業文化)や人財レベルを”変えられない変数”と捉えて、それをもとに営業組織変革をデザインすることは、
もはや避けて通ることはできないでしょう。

提案型営業組織を作るには

それでは、営業組織をどのように変革させていけばよいのでしょうか。
例えばキーエンスのように、データベースや企画部門を作るのも1つの方法です。
あるいは、データベースとまでいかなくても、ナレッジ共有を日々の営業進捗MTG等の中で行い、よいものは全社で共有する等の仕組みを整えてもよいでしょう。
そしてさらに、ノリ営業・飲み営業の頃とは評価する指標を変える、キャリアを複線化する等、営業組織のありかたを大きく変える必要もあります。

今回のセミナーでは、提案型営業を実践・持続・発展させられる、自走型の提案型営業組織づくりにおける下記のポイントを凝縮してお伝えします。
✓誰でもすぐに質の高い営業を実践できる、営業ツールと仕組み
✓提案型営業組織としての自走・発展を支える、育成・評価制度とキャリアステップ
✓営業組織の抵抗・反発を解消し、営業組織変革を実現する方法
✓実際に、顧客の現場担当への関係性営業を70年間続けてきたが、経営者への提案型営業へと変革したことで、売上2桁成長と営業利益倍増を実現した事例

営業で成果を出している企業の情報流や教育の仕組みの作り方、そして組織変革のためのステップとはどのようなものなのかにご興味がある、
企業の幹部・企画部門の方におすすめのセミナーです。

講師

株式会社リブ・コンサルティング アソシエイトマネージャー 水谷 優香
東京大学法学部を卒業後、新卒でリブ・コンサルティングに入社。大手新聞社の新サービス開発・営業勝ちパターン構築や、大手エネルギー系会社の非営業職の営業化など、売り方開発/改善・営業変革支援に従事している。また、ベンチャー企業と営業代行会社をマッチングするサービス「SalesConnect」の立ち上げに関わり、自社含め事業開発~グロース期の企業を多数支援した経験を持つ。

イベントアジェンダ

  1. ご挨拶・オープニング
  2. 講義
  3. 質疑応答
  4. クロージング

※事前の告知なく内容を変更する場合がございます。あらかじめご了承ください。