2022.03.11

採用アウトソーシングのメリット・デメリットとは

採用アウトソーシングのメリット・デメリットとは

採用関連は面談以外にも募集要項の設定や、履歴書のチェック、合否結果の送付などするべきことが多くある業務です。

さらに日本では高齢化や少子化が進んでおり、人材不足で悩む企業が増えています。このため採用するために施策や戦略がこれまで以上に重要となっています。

これらのことからこれまでは個人情報の漏洩の不安から、外注することはあまりなかった採用業務ですが近年では採用アウトソーシングの需要が高まっています。

採用アウトソーシングとは

採用アウトソーシングとは採用業務の全般、もしくは一部を外部委託することをいいます。採用アウトソーシングを導入する企業が増えている背景には、採用の質により確保できる人材に影響があり、自社にはないような採用ノウハウを生かすことなど様々な要因があります。

採用アウトソーシングの概要

アウトソーシングとは採用プロセスの全てもしくは一部を、外部に委託することをいいます。アウトソーシングの受け持つ業務内容は様々であり、応募者からの採用受付の管理や、面接日程の調整、さらには外部の企業が実際に面談をおこなうなど採用関連に特化している企業に委託することにより効率的で質の高い採用業務をおこないます。

採用アウトソーシングされる背景とは

採用業務は業務内容が多く、人手や時間を必要としていました。特に採用担当を設定していない中小企業であれば、コア業務後に採用業務をおこなうことも少なくありません。

さらに高齢化や少子化による人材不足に対して、より戦略的な採用活動が必要になっていることから採用アウトソーシングを導入する企業が増えているのです。

特に採用に関するノウハウを持たない企業にとって、採用業務に特化しているアウトソーシング業者に依頼することでより戦略的な人材を採用できます。

有効求人倍率の影響

雇用動向を示す指標の一つに有効求人倍率があります。有効求人倍率とは有効求職者に対して、有効求人数がどれくらいの割合になるかを示すものです。以下のように2009年度における有効求人倍率は0.47倍でした。しかしそれ以降、有効求人倍率は年々増え続け、2018年には1.62倍になりました。

新型コロナウイルスの影響で2019年以降は有効求人倍率が下がっていますが、それでも2021年8月の有効求人倍率は1.14倍となっています。つまり2021年8月の段階でも複数の企業が一人の求職者を取り合う状況です。

求人、求職および求人倍率の推移
画像出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和3年8月分)について」

採用アウトソーシングのメリット

採用アウトソーシングを利用することにより、専門業者のノウハウを活かして人材確保やコスト削減につなげることができます。

人材確保

応募者に対して迅速かつ丁寧に対応することにより、応募者に安心感を与え人材確保につながります。またハローワークやホームページ、求人サイトといったこれまでのような採用方法だけでなくSNSを利用するなどさまざまな採用手法を取り入れることも可能です。

採用活動においても、これまで以上に企業のアピールが必要になっています。これまでの採用活動を分析して、効率的に進めていかないと人材確保につながりません。そのため人材確保をするためには、採用のスペシャリストが必要だといえます。

コスト削減

採用業務にはさまざまな工程があり、自社ですべておこなうには時間がかかることがあります。特に採用業務に慣れていない企業にとっては、仕事量が増えることから人件費が高くつく場合があります。

しかし採用アウトソーシングに依頼することにより、コスト面でも効率的に採用業務を進めさらにコア業務に集中できることからコスト削減につなげることができます。採用業務は応募者の管理や履歴書の管理など、様々な業務が発生することから人件費が高くなる可能性があります。

また人件費をかけても、必ずしも企業が求めている人材を採用できるとは限りません。そこで効率よく採用活動をできる採用アウトソーシングを導入することにより、大幅にコスト削減につながることがあります。

企業にないノウハウの獲得

採用アウトソーシングは採用に関するノウハウを持っており、自社で採用するよりも質を高めることができます。また専門的なノウハウを生かすことによって、採用戦略に合わせた活動ができ、ミスマッチングを減らすことにつながります。

また将来的に自社で採用活動を考えている企業にとっても、採用アウトソーシングのノウハウを勉強するいい機会になります。企業が成長するにあたって採用活動は重要な業務となります。そのためには採用活動のスキルを上げることが今後求められるのです。

採用活動方法は時代によっても変化し、どのように採用がアウトソーシング業者が対応しているかを学ぶことも必要です。

採用アウトソーシングのデメリット

採用業務を外部委託することにより採用ノウハウが蓄積せず、企業が成長しない懸念点があります。さらに応募者との信頼関係の構築が難しくなるなど、考えるべき点がいくつかあります。

企業が成長しない

専門業者のノウハウに頼りすぎて、企業の採用の質をあげることができないのはデメリットです。 将来的には自社で採用することを考えているのであれば、採用アウトソーシング業者がおこなっているノウハウを学ぶことが大切です。

また時代によって適切な対応方法は異なるため、定期的に採用アウトソーシングを導入するのも一つの方法です。

応募者との信頼関係維持がむずかしい

採用アウトソーシングを導入した場合、応募者にとっては内定後に採用担当者がいないことになります。結果的に応募者によっては不安を持つ場合があります。そのため採用アウトソーシングを導入した場合であっても、応募者へのフォローが重要です。

採用アウトソーシングする場合の注意点

採用アウトソーシングは採用のプロに採用業務を依頼することにより、企業が持っていないような採用ノウハウで人材確保につなげることができます。しかし採用アウトソーシングの料金は業者によってまちまちで、契約内容が制約となることから、結果的に採用コストが高くなる場合があります。

そのためニーズに合った業者を選び、コスト面でのシミュレーションを十分におこなう必要があります。

また応募者とのやり取りを、採用アウトソーシング業者に任せっぱなしにしているのもNGです。認識の齟齬が生まれる可能性があるほか、企業の人間とやり取りをしていないといった面で応募者に不安感を与えてしまう可能性があります。

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