2022.02.14

新規事業開発に必要なスキルとは

事業開発とは、企業を成長させるために、市場や客の開発によって企業価値を向上するための長期的な手法を策定することです。その事業開発を新規でおこない、成果を上げるために必要なスキルをご紹介いたします。

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事業開発とは

事業開発(Business Development)とは、企業を成長させるために、市場や顧客の開発によって企業価値を向上するための長期的な手法を策定することです。ただし、事業開発という言葉の定義は非常に曖昧で何をするのかは会社によって振れ幅大きいことも事実です。特に日本では事業企画のような意味合いで使われることもあり、イメージがしづらいものになります。

事業開発では収益向上を目指し、営業戦略を立て、各部署との連携を必要とし、業務の進捗を確認しながらも、問題が生じたときには、解決すると衣までが求められます。

業務内容が多岐にわたりますので、事業開発で成果を出すためにはさまざまな人材やスキルを必要とします。

新規事業開発に必要なマインド

事業開発にはさまざまなスキルを必要としますが、何よりも大事なものはビジョン、リーダーシップ、情熱の3つです。

スキルについては、できる人を使うことで代替可能ですが、マインドは代替ができません。事業開発をするうえでは、ビジョン、リーダーシップ、マインドの3つは必ず押さえておいてください。

ビジョン

何よりも重要なことはビジョンを持つこと、そして、ビジョンを言語化するスキルです。ビジョンがなければ、何のためにおこなう事業なのかが不明確になり、言語化できなければスタッフへの理解、外部へのプレゼンができません。

事業開発者には事業が本格化したときに社会、市場、顧客にどのような影響を与えるのかは言語化して相手に説明する能力が求められますし、実際に言葉にして発することでアファメーション(ポジティブな言葉で自分や周囲に宣言して、なりたい自分を引き寄せるマインドセット)という意味でも効果があります。

リーダーシップ

新規事業は少数ではじめることが一般的です。新規事業の立ち上げには企画、開発、営業、販路確保、業務管理などの実務が発生します。このすべてを一人でおこなうことはむずかしいため、随所随所で関係者の力を借りることになるはずです。

このときに複数にまたがる部署や内外の人をまとめるリーダーシップが必要になります。特に新しいことに取り組むことにネガティブな感情を持つ人は一定数存在するため、強力なリーダーシップで引っ張っていかなくては立ち上げが頓挫することもありえます。

情熱

物事に取り組み始めるときには何かと情熱が必要になりますが、事業開発も例外ではありません。売上にしても企画にしても情熱が作ることはよくあることです。

特に新規事業の場合には単月黒字にするまでに数か月~数年の期間を要することも考えられ、本当の意味での黒字化ができるまで情熱を持ち続ける必要があります。

事業開発では問題が頻繁におきるものですが、そこを乗り越えるためには高いモチベーションを維持し続けるようにしてください。

新規事業開発に必要なスキル

事業開発では初期段階の調査と仮説検証から始まり、開発後に軌道に乗せるまでの営業、マーケティング、プロジェクト管理など非常に多岐にわたるスキルを求められます。

営業スキル

事業開発は営業職ではありませんが、開発した事業を拡大させるためには見込み顧客を開拓したり、クライアントとの関係性を構築したりするスキルが求められます。

事業開発の目的は企業成長ですので、企業を成長させるためにどのような価値が必要で、どのようなターゲットに販売するのかを考える必要があるため、基礎的な営業スキルは必要になってきます。何よりも見込み客を見極め、新規で開拓していく力がなければ売上は立ちません。

コミュニケーションスキル

コミュニケーションスキルはさまざまな事業の根幹にあるスキルですが、とりわけ事業開発では重要度が高くなります。潜在的なクライアントの声をしっかりと聞き、文章と会話の両方で事業内容を伝える必要があり、見込み顧客への働きかけ、関係維持、関係者との情報共有などはすべてコミュニケーションが取れることが前提です。

そして、新規事業開発の概要、戦略、計画を関係者と共有するには事業の言語化、資料作成、プレゼンテーション能力が必要です。資料作成とプレゼンテーションで社内での方向をそろえ、同じ目標に向かうことが求められます。

特に新規事業開発では、仮説から着手をはじめることになりますので、最初の計画から大きくズレたり、方向性が変わったりすることがあります。このときに社内に対して正しく情報を落とし込み、理解させ、軌道修正をはかるには高いコミュニケーション能力が必須です。

マーケティングスキル

新規事業開発の内容次第では営業よりもマーケティングが重要になります。大企業ではマーケティング部門の力を借りることができることもありますが、多くの場合では新規事業開発チームがマーケティングをおこなうことになります。

そのため、ユーザーへのリーチ、ブランディングの手法、市場の拡大、認知率の向上などをおこない、直接売り込むのではなく売れる仕組みを作ることスキルが求められます。

データ収集スキルとデータ分析スキル

新規事業開発では、顧客の課題、ニーズ、ウォンツを検討するためにデータ収集からはじめ、仮説と戦略を立て、集めたデータを分析しつつ改善するスキルが必要です。ターゲットへの深い理解をするためにもデータ収集スキルは必須であり、集めたデータを正しく理解するためにはデータ分析スキルは必須です。

特に新規事業開発の場合にはターゲットとなる市場を特定し、市場理解と競合について把握しなければなりません。外注企業による市場調査や既存のレポートだけでは不十分なことも多く、見込み顧客に話を聞いたり、対談の場を設けて意見交換することが必要になったりと一般的な調査と異なる点も数多くあります。

プロジェクト管理スキル

新規事業開発にはさまざまな人がかかわります。そのすべての分野で誰が担当者で、どこまでやっているのか、不備や過不足はないのかを判断し、プロジェクト進行することは極めて重要度の高い項目です。

強いリーダーシップを発揮し、チーム管理、リスク管理、自己管理をおこないつつ、一人ではできない業務と権限を委譲し、統率することでパフォーマンスを高めることができます。

特に新規事業開発では、新しい分野に入っていくことになるため、何が必要なのかを見極め、必要業務を洗い出しができなければ作業遅延や停滞を招くことになります。

まとめ

新規事業開発では、市場や競合を把握し正しく検証する必要があります。情報収集や検証のためには実際に市場に赴き、見込み顧客の声に耳を傾け、チームを構築するところから始まります。

そのためにはデータの収集と分析だけではなく、営業スキル、コミュニケーションスキル、マーケティングスキルなどの広い範囲のスキルを必要とします。とりわけプロジェクト管理スキルの重要度は高く、情熱を維持しつつ計画を実施し続ける能力が求められます。

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