2022.06.28

人事制度設計コンサルティングの選び方

自社に適した人事制度設計コンサルティングの選び方は、過去の実績や対象規模、提案内容が主な基準になります。これらの観点を踏まえたうえで、自社に最適な人事制度設計コンサルティングを選ぶ必要があります。

そもそも人事制度設計コンサルティングとは、人事制度を構築し直すニーズが高まる昨今において注目されている専門家のことです。自社のノウハウやリソースだけでは補いきれない人事制度設計の悩みを、解消する役割を持っています。

人事制度設計コンサルティングに依頼する場合は、コンサル会社を選ぶポイントや注意点などを押さえておかなければなりません。また、自社内で人事制度設計についてある程度理解しておくことも大切です。

人事制度設計とは

人事制度設計とは、給与や評価など、従業員がより快適かつ高いモチベーションで業務を遂行するために重要なことです。主な人事制度として挙げられるのは、以下の3種類です。

  1. 評価制度:従業員の勤務態度や成果などを基準にする方法
  2. 報酬制度:従業員への評価を給与や賞与、学習機会などで与える方法
  3. 等級制度:役割や業務内容などの観点で等級を分ける方法

上記3つを総まとめにして、人事制度と捉える場合もあります。また近年注目されている人事制度設計を見直す方法に、以下が挙げられます。

  • ノーレイティング:リアルタイムでの目標設定を通じて評価する制度
  • 360度評価:複数名で1名の従業員を評価する制度
  • 1on1:上司と部下による1対1の面談

人事制度設計は専門的な知見が必要不可欠です。そのため、自社のみで最適な人事制度を設計するのが現実的ではない企業もあります。

そこで重視されるのが、人事制度設計コンサルティングを外部に依頼することです。自社にないノウハウやリソースを補えるため、人事制度設計の悩みを抱えている企業は積極的に利用してください。

人事制度設計コンサルティングの選び方

自社に適した人事制度設計コンサルティングの選び方は、以下の3つが基準となります。

  • 実績
  • 対象規模
  • 提案内容

実績

人事制度設計を依頼するコンサルティング会社が、過去に手がけてきたコンサル実績を把握しておく必要があります。自社の課題に適応したコンサルを実施できるかどうかも、選定の際に重要なポイントです。

また人事制度設計だけでなく、経営全般のコンサルにおける実績があるかどうかも、確認することを推奨します。業種に応じた専門的なコンサルが可能であるかも、選定基準に加えてください。

対象規模

依頼するコンサルティング会社が、自社の規模に適したコンサルを実施できるかどうか確認しておく必要があります。自社が大手であるにもかかわらず、中小企業に特化したコンサルティング会社を選んでは意味がありません。

コンサルティング会社によっては、ベンチャー企業に特化したコンサルを実施しているところもあります。特定の業界に絞ったコンサルティング会社もあるため、自社の規模を含めて選定してください。

提案内容

自社の業務に応じたコンサルを実施してくれるかどうかも、重要な選定ポイントです。マニュアル化されたコンサルのみで、自社の業務が円滑にならないといったことでは無意味です。

働き方の多様化や新規事業など、企業の変化に応じて柔軟な提案内容を掲示できるコンサルティング会社を選定してください。予算を企業の状況に合わせたコンサルを実施できるかどうかも、押さえておきたい選定ポイントです。

人事制度設計コンサルティングを利用するメリット

人事制度設計を外部に依頼することで、自社のリソース不足を補えます。また、自社にない専門的な知見を利用できるのも、外部に依頼するメリットです。

リソース不足を補える

人事制度設計を実施するには、労働法などの専門的な知見が必要不可欠です。社内に専門知識を保有する人材がいない場合は外部に依頼することで知識不足を解消できます。

新たに人事制度設計の担当者を育成する必要がないため、人員と時間両方のリソースを節約できます。

専門的な視点で設計できる

人事制度はただ設計するだけでなく、設計後の運用や不測の事態に備えた想定が必要です。外部に依頼することで目前の課題解決だけでなく、将来を見据えた対策を同時に実施できます。

社内にない専門的な視点で設計できるため、短期間で人事制度設計のノウハウに触れられます。

人事制度設計コンサル会社に依頼する際の注意点

人事制度設計を外部のコンサル会社に依頼する場合は、以下3つの注意点を押さえておいてください。

  • 自社の目的を明確化しておく
  • コンサルタント任せにしない
  • 対応可能な範囲を確認しておく

自社の目的を明確化しておく

人事制度設計を通じて、自社が何を実現したいかを明確にしておく必要があります。自社の目的が明確になっていないと、外部コンサルがうまく機能しません。

コンサルタント任せにしない

コンサルタントに人事制度設計のすべてを任せてしまうと、継続的な運用が困難になります。最終的には自社のみで運用することを想定し、外部コンサルティング会社とタッグを組んで人事制度を設計してください。

対応可能な範囲を確認しておく

依頼する外部コンサルティング会社で実施できる内容が、どこまでの範囲か確認することも大切です。企業規模や業務内容など、自社に適したコンサルを実施できる会社を選んでください。

まとめ

人事制度設計コンサルティングは、実績や対象規模、提案内容を基準にするのが一般的な選び方です。人事制度設計そのものについて、自社であらかじめ理解しておく必要もあります。

人事制度設計は専門的な知見やリソースを必要とするため、外部に依頼することも多くあります。外部のコンサルティング会社に依頼するメリットと注意点を押さえたうえで、依頼してください。

予算の都合や自社で担当者を育成したい場合は、人事制度設計の基本手順について把握しておかなければなりません。外部に依頼すべきポイントは把握しておいたうえで、自社での設計も検討してください。

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