2022.04.15

新規事業に向いている人とメンバーの選び方

新規事業の準備を進めていくうえで、問題の1つとして挙げられるのが新規事業を任せるメンバーの選び方です。これまでの既存事業での仕事内容はもちろんなのですが、新規事業には向いている人の特徴があります。

例えば、新しいことに挑戦するためのチャレンジ精神は必須であり、試行錯誤の繰り返しができる人が求められます。しかし、新規事業はただチャレンジをすればいいわけではなく、既存事業や競合他社、さらに顧客ニーズの分析などを十分にする必要があります。

新規事業の立ち上げは参画メンバーによって成果が大きく異なるため、誰に任せるかが非常に重要なファクターとなります。

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新規事業の特徴

既存事業の場合は、これまでの実績を分析して今後の業務に活かすことができます。しかし、新規事業の場合はイチからのスタートであり、顧客を開拓し実績を積み上げていく必要があるため、するべきことが明確なわけではなく、試行錯誤の繰り返しが必要になります。決まったことを進めていくだけの人であれば、新規事業には向いていません。

明確でないことが多い

新規事業はこれまでの実績がないことから、事業内容が明確でないことが通常です。そのため、既存事業で完璧に業務をこなせる従業員であっても新規事業には向いていないことがあります。

新規事業では既存事業よりもうまくいかないことが普通です。リスクを最小限にするためには、十分に現況分析をしたうえでいろいろなことに挑戦し、分析をして次につなげる行動力が求められます。

試行錯誤の繰り返しが必要

既存の事業でもそうですが、まだ実績やノウハウのない新規事業においては試行錯誤の繰り返し、効果測定の繰り返し、ユーザーの意見を取り入れた改善などをしていくことが必要です。

新規事業はうまくいかないことのほうが多い点を理解し、実経験を積み上げ改善を重ねることが重要です。

新規事業に向いている人

新規事業は既存事業と違い、まだ実績がない状態からスタートをします。そのため、以下のような人材が求められます。

  • スピード感のある行動をできる人
  • ロジカルシンキングができる人
  • チャレンジ精神のある人
  • コストを意識できる人
  • 立ち上げ経験のある人

スピード感のある行動をできる人

市場や顧客のニーズは急な展開で変化していきます。そのため、新規事業を展開するための十分な準備をしても、いざ運営をはじめたら市場の様子が変わってしまったということは珍しくありません。一度決めたら、スピード感のある行動をできる人が新規事業には向いています。

また、スピード感を出すために無駄な内容をできるだけ排除した状態で新規事業を立ち上げるリーンスタートアップがビジネスにおいて浸透しつつあります。最低限の機能を持った試作品をできるだけ短い時間で作り上げ、ユーザーに試してもらい満足した商品を開発する方法です。

近年では開発でよく使われているアジャイル(素早く短期間で開発する手法)が、新規事業の立ち上げに使われるケースが少なくありません。

ロジカルシンキングができる人

新規事業において積極的な姿勢は大切です。しかし、それだけでは成功するのはむずかしく、新規事業をロジカルに考える力と論理性が求められます。ロジカルシンキングとは物事を結論と根拠に分け、両者の論理的なつながりを考えながら物事を理解する思考法です。

つまり、いきなり行動をするのではなく、市場調査を十分におこない、大量のデータを集め、データ分析を通して定量的に市場性を判断することができる人が新規事業には求められます。

定量的であることにより役員や従業員に納得してもらいやすく、また成果が出なかった場合でも成果がでない原因を明確にしやすいメリットがあります。

ただし、ロジカルシンキングのデメリットとしては、自社の良さを出しにくい点があります。つまり、同じようなデータを分析すると、競合他社も同じような結論を出しがちです。新規事業において、自社の特徴を活かすことは大切で臨機応変に考える必要があります。

チャレンジ精神のある人

新規事業はすべてが初の試みであることからチャレンジ精神は必須です。環境が変化することが多い状況において、新しいことに常に挑戦する姿勢がある人が向いています。逆に環境の変化から、「もっとこうしたらいいのでは」と改善できるような人材が求められます。

何度も失敗することや困難にぶつかることもありますが、その都度乗り越えていく必要があるため、メンタル面だけでなく失敗を乗り越えるための情報収集力や相手に伝えるためのプレゼンテーション能力も重要なスキルです。

コストを意識できる人

新規事業を立ち上げるためにはコストがかかります。既存事業のように売り上げ予測がほとんどできないため、コストに対する意識は既存の事業よりも必要になります。行動一つひとつに、コストの許容範囲であるのかを意識することが求められます。

新規事業にチャレンジ精神は必要ですが、コストを度外視でというわけにはいきません。常に損得勘定で物事を見ることができる人は、特に新規事業に向いています。

経験のある人

新規事業に向いている性格や考え方を説明してきましたが、立ち上げ経験のある人がチームに加わっていると心強いです。これから始めようとしている業界に強い人材がいることで、現場の課題や市場規模などをより詳しく理解することができます。

もし社内に経験豊富な人材がいない場合は、外部から採用をすることが望ましいといえます。それほど新規事業において人材集めは重要なファクターです。

新規事業においてメンバーの選び方

新規事業において、責任者のほか、チームをまとめるリーダーが必要になります。他のメンバーも既存事業とは違った点を意識して選ぶ必要があります。

責任者の選定

新規事業の責任者ですが、新規事業を立ち上げるにはコストや多くの責任がのしかかります。そのため、経営者もしくは経営者に近いポジションの人が望ましく、高いポジションの人が責任者となることによって、新規事業に対する捉え方がバラバラになりにくいメリットもあります。

リーダーシップのある人

責任者の設定の次にするべきことは、リーダーの選定です。リーダーは事業を軌道へ乗せるために舵をとる役割をします。メンバーとコミュニケーションを取りながら、意見を交換し最終的に判断を下す役割があります。

リーダーシップがあるだけでなく、新事業に対して魅力を感じている人がリーダーになるべきといえます。新事業に魅力を感じることができないと、ほかのメンバーもポジティブに考えるのがむずかしくなります。

メンバーの選び方

メンバーの選び方はさまざまですが、リーダーの意向により大きく変わるのが一般的です。しかし、全てをリーダーに任せるのではなく、新規事業に向いているメンバーを選ぶことが大切です。

新規事業の目的や企業としての理念を理解していることが必要ですが、自分の意見をしっかりと主張できることも求められます。またトラブルに対して、柔軟に対応できること、コミュニケーション能力が高いこともメンバーに必要なスキルです。

まとめ

新規事業を成功させるうえでメンバー選びの重要度は極めて高く、これまでの既存事業での実績だけで選定してしまい、新規事業に向いている人を選ばないと挫折してしまうこともあります。

新規事業は実績やノウハウなどがない状態でイチから運営を始めるので、チャレンジ精神、スピード感のある行動力、ロジカルシンキングをできる人が求められます。さらに新規事業を行うチームのなかでリーダーシップのある人を選ぶことで、リスクを最小限にしながら積極的に事業を進めてくれます。

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