2022.02.14

採用ブランディングとは

採用ブランディングとは、企業が成長し、ビジョンを達成させるための人材採用に企業ブランドを活用する手法のことです。採用に企業ブランドを利用するため、最終目標は人材登用です。つまり、この会社で働きたいと感じてもらえることがゴールです。

全社的な取り組みが必要になり、難易度の高いことは障壁ではあるものの、マッチ度合いの高い人材からの応募が集まることは採用コストの削減や離職率の低下にも繋がり、メリットは極めて大きいのが採用ブランディングです。

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採用ブランディングとは

採用ブランディングとは、企業が成長し、ビジョンを達成させるための人材採用に企業ブランドを活用する手法のことです。採用に企業ブランドを利用するため、最終目標は人材登用です。つまり、この会社で働きたいと感じてもらえることがゴールです。

例えば、「日本を代表するコンサルティング会社はどこか?」と聞かれて「リブ・コンサルティング」が挙がれば採用ブランディングはとても上手くいっているということです。どの業界であっても必ず大手企業があったり、一般認知と業界認知が異なったりすることがあり、あるの点ではA社、別の点ではB社となるなど、ブランドイメージがついていることも頻繁にあります。

しかし、採用ブランディングでは一般消費者に対してではなく、「この会社で働きたい」と感じてもらうために、企業理念、サービス、商材、社風、労働環境、待遇などを公開し、その企業で働くことに対する魅力を自社ブランドとして確立させる必要があります。このブランドイメージを説明会、セミナー、インターンシップ、採用サイトなどで、戦略的に発信していくことが採用ブランディングにつながります。

採用ブランディングの目的

採用ブランディングの目的は人材登用ですが、より正確には「企業戦略に沿った人財の採用」です。

人材には大きく5つに分類されます。

  • 人財:企業にとって必要な財産になる人
  • 人在:ただ、いるだけの人
  • 人済:過去に成功したことがあるだけの人
  • 人罪:期待した能力を発揮できない人
  • 人災:周囲に災いをもたらす人

ある会社では人財である人でも、別の会社では人在になってしまうということは実際にあり得ます。この中で人財をどれだけ多く集めるかは採用ブランディングがどこまでできるかに関わってきます。

特に近年では企業文化の変化が激しい中で企業戦略と採用戦略のズレが生じてしまうと、自社の欲しい人材登用がむずかしくなってしまい失敗します。採用コンセプトは可能な限り明確にし、理念、ミッション、ビジョン、バリューをわかりやすく発信しておくことで人材採用のミスマッチを減らすことができます。

自社とマッチする人材ターゲットを見極め、適切な手法で必要なぶんだけアプローチする必要があり、採用ブランディングは社員の数よりも質を重視する企業戦略と言い換えることもできます。

採用ブランディングが注目される理由

図は一般職業紹介状況(令和2年12月分及び令和2年分)についてより

令和3年12月28日に厚生労働省で発表された令和3年11月の有効求人倍率は1.15倍です。上図のとおり、平成21年(2009年)からは有効求人倍率は上昇を続けており、現在では有効求人倍率は1倍を下回ったことはありません。それだけ採用が激化しており、優秀な人材の採用はむずかしくなっています。

採用サイトや発信情報にアクセスしてくれる方はもちろん、志望度が低い方にも情報を適切に届けることで優秀な人材層にアプローチでき、特に中途採用では潜在的に転職を考えている層に対しての動きが重要になります。

採用ブランディングのメリット

採用ブランディングをおこなうメリットは数多くありますが、代表的なものとしては以下のものが挙げられます。

  • 応募者の増加
  • 採用コストの減少
  • 企業認知度の向上
  • 他社との差別化
  • 応募者とのマッチ度の向上
  • 既存社員のモチベーション向上

応募者の増加

採用ブランディングの1つの成果ポイントは「この会社で働きたい」と感じる人を増やすことです。必然的に応募者が多くなるはずです。

採用コストの減少

一般的な採用活動では、採用媒体に広告を出し応募者が集まるのを待つことになりますが、採用ブランディングではターゲット人材に対して効果的なアプローチをおこないます。ターゲットを狙い撃ちにする分、内定後の辞退や離職を防ぐ効果があり、必然的に採用コストを減少させることができます。

企業の認知度向上

採用ブランディングには自社のブランディングが必須です。必然的にターゲット人材には印象に残るはずであり、一般的にも企業の認知度向上が期待できます。特に大企業のように知名度があるわけではないスタートアップやベンチャー企業では広報活動の一環にもなるため重要な意味を持ちます。

他社との差別化

採用ブランディングには企業ブランドを利用します。自社ブランディング無しに採用はできませんので、採用コンセプトを明確化して行動することは競合他社との違いを明確に打ち出すことにつながります。候補の1つになるのではなく、この会社で働きたいと感じてもらえるように動くのが採用ブランディングですので、他社との差別化ができることは間違いありません。

応募者とのマッチ度の向上

ターゲット人材に対してアクションを取りますので、応募者の質の改善が期待できます。ミッション、ビジョン、バリューに賛同してくれる方が集まることになるため、選考中の辞退、内定後の辞退、入社後の早期退職などが防げます。

既存社員のモチベーション向上

自社のブランディングにより認知度が向上することは、既存社員へのモチベーションにもかかわります。ミッション、ビジョン、バリューの再認識にもつながり、高いエンゲージメントを担保できるようになります。

採用ブランディングの注意点

採用ブランディングをおこなうことにデメリットはありませんが、実施前に確認しておく注意点はございます。

  • 入念な計画が必要
  • 全社での取り組みが必要
  • 継続した取り組みが必要
  • 効果が出るまでの時間が必要

特に上記4点については最初の段階で一定以上の準備と覚悟がなければ取り組んでも効果なしで終わることがありますので確認が必要です。

入念な計画が必要

採用コンセプトを明確に設定し、数年後の認知度向上、ブランドイメージの浸透を目標に掲げ、ステップごとに軌道修正を繰り返す必要があります。短期で効果を上げようと思っても上手くいかないことが多いため、長期目線をもって初期段階で入念な計画を立てることが必要です。

全社での取り組みが必要

発信する情報はすべて真実であることが重要です。実態とは異なる情報を流してもブランディングにはなりません。しかし、配信することが真実であるということは、全社で目標を達成するための取り組みが欠かせません。

継続した取り組みが必要

短期で効果が出ない採用ブランディングでは、数年後を見据えて効果が出るまで実施を続ける必要があります。発信メッセージがアップデートすることはあっても、方向性が変わってしまうようではブランディングはできません。一貫した振れないブランドイメージを用意する必要があります。

効果が出るまでの時間が必要

採用ブランディングは短期間では効果はありません。認知度の向上や企業ブランドのイメージ浸透には最低でも2年~3年は必要ですし、応募者の質を向上することを目指すのであれば、それ以上の期間がかかります。

まとめ

企業が成長し、ビジョンを達成させるための人材採用に企業ブランドを活用する採用ブランディングは長期目線での企業戦略には欠かせないものになっています。

全社的な取り組みには労力と覚悟が必要ですが、質の高い人材の確保や採用コストの削減、早期離職の減少などには計り知れない効果が見込め、企業戦略としての重要度を高めています。継続して人財を確保するためには、可能な限り早い段階で取り組み、ブラッシュアップすることが求められます。

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