2022.10.24

新規開拓営業の鉄則

企業が安定して利益を上げるためには新規営業が重要です。そのため、新規開拓営業が得意な営業担当者は重宝されやすいのが一般的です。以前のように単に多くの企業に連絡をしたり、飛び込み営業を続けたりするだけのやり方では、効率的な新規開拓営業ができません。安定して結果を出すためには、新規開拓営業の鉄則を把握することが重要です。

単に多くの顧客に合えばいいのではなく、見込みの高い顧客にあったり、顧客の課題を入念に調べたりなど新規開拓営業にはさまざまな鉄則が挙げられます。

新規開拓営業の鉄則

新規開拓営業は、多くの顧客に会おうとするだけでは長いスパンで考えると結果が残らない可能性があります。新規開拓営業を効率的に進めるためには次の点が鉄則です。

  1. 自社製品の強みを把握
  2. ターゲットの明確化
  3. 営業先企業の課題を把握
  4. KPIの設定と効果測定

参考:新規開拓営業の自社体制強化コンサルティング

自社製品の強みを把握

自社製品や自社の強みを理解していない営業担当者は少なくありません。インターネットやスマートフォンが普及した現在において、顧客が競合他社の情報を調べることは一般的であり、競合他社と比べて自社の強みを理解することが重要です。強みとは商品そのものの性能以外にも、顧客対応をはじめさまざまな要素が考えられます。

自社製品の強みを把握したら、PRできる部分を明確に提示することが大切です。自社製品の強みを活用して顧客の課題を解決できるようであれば、成約率を高めることができます。自社製品の強みを効果的に伝えるためには、営業のロールプレイングをおこない営業担当者全員が的確にPRできるようなスキルを身に着けていく必要があります。

ターゲットの明確化

新規開拓営業においてターゲットの明確化が重要です。ターゲットにより営業方法や紹介するサービスが異なります。近年、インターネットやスマートフォンの普及により顧客は必要な情報を調べられることから、顧客にあった提案をすることが重要です。ターゲットが明確になっていないと、効率的な営業活動ができなくなる可能性があります。

営業先企業の課題を把握

単に商品やサービスを紹介するだけでなく、顧客の課題を解決することが近年の営業において主流となっています。そのため、営業をする前に営業先の課題を把握することが重要です。ターゲットが法人の場合はヒアリングをすることが重要で、個人の場合はSNSやアンケートを活用して積極的にコミュニケーションをとり課題を把握できるようなアクションが求められます。

KPIの設定と効果測定

効果的な新規開拓営業を続けるためには、KPI(Key Performance Indicator、重要業績評価指標)を設定し目標を達成するためにPDCAサイクルを回すことが重要です。営業のプロセスごとにKPIを設定することで、チームや個人が主体的に営業に取り組めるようになります。定期的に効果測定をすることで、改善を続けることも必要です。

新規開拓営業においてすべきこと

新規開拓営業するためには次のことをすべきです。

  1. 見込み顧客をリストアップ
  2. 休眠顧客の掘り起こし
  3. 顧客ニーズの把握
  4. SNSを活用

見込み顧客をリストアップ

見込み顧客とは将来的に商品を購入してくれる可能性がある顧客のことをいますが、まだアプローチをしたことがない顧客もいれば以前成約に至らなかった顧客、現在アプローチをしている顧客などさまざまな意味があります。

見込み顧客には潜在顧客と顕在顧客があり、潜在顧客とはニーズに気づいていない顧客、顕在顧客とはニーズに気づいている顧客のことです。それぞれの種類の顧客によってアプローチ方法が異なってくるため、どちらに該当するのか把握することが重要です。

休眠顧客の掘り起こし

見込み客にはさまざまな種類がありますが、取引をしていない理由がトラブルでなければ、優先的に対応すべきは休眠顧客です。休眠顧客とは以前取引をしていた顧客のことです。休眠客は以前取引があったことから、ほかの見込み顧客と比べて一度信頼関係は構築しているケースが一般的です。取引継続ができなかった理由を明確にして、解決できるような提案ができれば成約につながる可能性が高くなります。

顧客ニーズの把握

現代は良い商品を安い価格で提案すれば必ず売れるという時代ではありません。顧客は商品を選ぶときさまざまな目的があり、なかでも課題を解決するために商品を探していることが一般的に多いとされます。そのため、商品を提案するとき顧客の課題を把握することによって提案をスムーズに進めることが可能です。

しかし、顧客がいきなり自社の課題を説明してくれるわけではありません。そのため顧客が相談しやすいような関係性を作り上げることが重要です。雑談を交えながら徐々に顧客のニーズを引き出すのが一般的です。そのため、成約に至るまで時間がかかる可能性があります。商品やサービスにもよりますが新規開拓営業はコツコツと日頃の努力を積み上げることが重要です。

SNSを活用

新規開拓営業を成功させるためにはフットワークの軽さは重要ですが、ほかにもツールを最大限に活用することによって効率的な営業活動をおこなうことができます。なかでも一般的なのがSNSの活用です。

新規開拓営業においての注意点

新規開拓営業には次のような注意点が挙げられます。

  1. 初回訪問時はヒアリングに集中する
  2. ニーズに合った商品やサービスを提案する
  3. 営業プロセスは管理が重要

初回訪問時はヒアリングに集中する

新規営業において初回の訪問時は、顧客の課題を引き出すことに集中することが重要です。いきなり商品やサービスを紹介するような営業をすると、一般的に成約率が低くなります。一方的に話を進めてくる営業担当者よりは、親身になって話を聞いてくれる営業担当者の方が課題を話してくれる可能性が高いのです。

ニーズに合った商品やサービスを提案する

営業担当者にとって特に新しい顧客であれば、自社が自信を持つ商品を提案しがちです。しかし、顧客のニーズにあっていなければ成約につなげるのはむずかしくなります。さらに、特に慣れていない営業担当者にありがちですが、どの顧客に対しても同じ営業トークをするケースがあります。顧客は誰に対しても同じことをいっているとすぐにわかるものです。

営業プロセスは管理が重要

ヒアリング内容から成約後のフォローまで、プロセスはSFA(Sales Force Automation、営業管理ツール)をはじめとしたツールを使って管理することが重要です。営業担当者が得た情報はほかの営業担当者、マーケティング部をはじめとして他部署に共有することで企業全体として営業の質やサービス価値の向上につなげることができます。

まとめ

企業が継続的に利益を上げるためには新規開拓営業が重要です。しかし、従来の新規開拓営業手法である飛び込みやテレアポを数多くこなしても売り上げにつながるとは限りません。特に近年では誰でも必要な情報をインターネットで入手できることから、一方的に商品の良さを伝えてもなかなか購入してはくれないのです。

効率的に新規開拓営業を進めるためには、顧客のニーズを把握し課題を解決できるような提案営業が求められます。さらに、営業のプロセスは営業支援ツールを使って企業全体で共有することが重要です。これまでのデータを基に、顧客ごとのニーズを把握できるほか企業全体で商品やサービスの質を上げることができます。

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