2022.05.27

エフォートレス体験とは

エフォートレス体験とは、商品やサービスを利用する際に顧客に努力をさせないことです。顧客に努力をさせずストレスなく商品やサービスを使ってもらうことで顧客満足度を上げ、長く商品やサービスを愛用してもらうことにつながります。

エフォートレス体験を実際に向上させた企業は、事業を安定させ、継続させることができています。エフォートレス体験をさせるためには、顧客の行動を分析したり、顧客が問題を自己解決できる仕組みを作ることが重要になります。

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エフォートレス体験とは

エフォートレスとは努力を要さないことを指します。ビジネスにおいては顧客が商品やサービスを利用する時にかかる時間や手間を少なくすることです。ファッションでもエフォートレスの言葉は使用され、努力がいらず肩の力を抜いたほどよいカジュアルスタイルのことを指します。

つまり、ユーザーにストレスをかけず商品やサービスを使ってもらうことがエフォートレス体験といえます。

顧客体験価値を表すCXという言葉が出現し、顧客満足度を向上させる要素の1つとしてエフォートレス体験が注目を集めています。

CXとは

CXとは、Customer eXperience(顧客体験)の略です。直訳すると顧客体験という意味になり、顧客が商品やサービスを体験したことで感じた評価を表します。

顧客満足度やロイヤルティを上げるために、企業はCXを意識していく必要があります。顧客満足度やロイヤルティが上がることで、ファンやリピーターの獲得に繋がったり、良い口コミが広がったり、競合と差別化が図れるようになります。

エフォートレス体験が重要な理由

エフォートレス体験が重要な理由は顧客に信頼されるためです。これまでさまざまな企業がエフォートレス体験の充実を図り、顧客の問題をスムーズに解決してきました。それと同時に、高い顧客満足度を手に入れ、ロイヤルカスタマー(深い愛着を持ち、継続的に商品やサービスを利用してくれる方たち)やファンを獲得してきました。顧客と良い信頼関係を築いていくことで事業を安定させ、継続させることができます。

エフォートレス体験の事例

エフォートレス体験を実際に向上させた事例をご紹介します。

コールセンター

コールセンターで成功しているエフォートレス体験といえば、チャットサービスの導入です。チャットサービスを導入したことで、電話より手軽にお問合せをすることができます。チャットサービスは電話と異なり、自分の好きなタイミングで質問ができるためストレスフリーに問い合わせを進めることができます。

また、24時間365日の電話お問い合わせを受け付けているのであれば、問い合わせの比較的少ない夜にも人員を割かなければなりませんでした。しかし、チャットサービスの登場により人件費も節約することができます。

メーカー企業

あるメーカー企業では、サイトのFAQを改善してエフォートレス体験を成功させました。当初、0件ヒットになってしまう検索回数の割合は3分の1ほどでした。しかし、検索キーワードを分析して適切なFAQが書いてあるページに誘導する導線を設計したことで、0件ヒットになってしまう顧客の数を大幅に減らし、FAQを見て問題を自己解決できるようになりました。

ファストフード店

あるファストフード店では自社でアプリを開発し、モバイルオーダー機能を導入しました。モバイルオーダー機能を導入したことで、スマホで商品を注文し購入することができるため、消費者が店頭に並ぶ必要がなくなりました。結果、長い間列に並ばなければならないというストレスから解放され、顧客満足度は上がります。

ECサイト

あるECサイトでは洋服を購入するだけでなく、衣服の買取サービスもおこなっています。サイトで買取申請から査定金額の確認までおこなえるため、顧客は抵抗なくスムーズに買取サービスを利用することができます。WEBやアプリですべてが完結することでユーザーの満足度は上昇していきます。

テクノロジー会社

アメリカのテクノロジー会社では顧客の手間を徹底的に省いています。誰もがめんどくさいと思うスマホの初期設定は、簡単な案内に従うだけでデータは自動同期され、ユーザーにかける手間を最小限にしています。そして、同社のアプリを利用することでリアルな店舗に出かけることなく、同社の商品を購入することができます。

エフォートレスなサービスを作るには

エフォートレスなサービスを作るためには、以下の5つが欠かせません。

  • カスタマージャーニーマップの作成
  • VOCの分析
  • FAQの充実と誘導
  • 応対品質の現状把握
  • 顧客が問題を自己解決できる仕組み

カスタマージャーニーマップの作成

カスタマージャーニーマップとは、ユーザーが商品やサービスにどのように関わって動いていくのかを表した図のことです。顧客の動きを追うことによって、どのような顧客体験をするのかを把握することができ、顧客ニーズや購買心理が見えてきます。

VOCの分析

VOCとは、Voice of Customer(顧客の声)という意味です。カスタマーセンターや直接企業に届いたお問合せや市場調査やSNSでのコメントなどの、商品やサービスの使い勝手や要望に関する意見のことを指します。VOCを分析することで顧客の真の要求が見えてきます。

FAQの充実と誘導

FAQを充実させて、うまく誘導することでユーザーと従業員のストレスを削減することができます。理由はユーザーがFAQを見るだけで問題を解決できるため、電話やチャットでの対応頻度が減るからです。ユーザーも難なく問題を解決でき、従業員も仕事の量が減るためストレスは減り、顧客満足度と共に従業員満足度も向上します。

応対品質の現状把握

エフォートレス体験を実現させるためには、顧客に対する応対の品質を把握しておく必要があります。応対品質の現状を知ることで改善ポイントが明らかになり、顧客対応の品質を上げることができます。

顧客が問題を自己解決できる仕組み

顧客が問題を自己解決できることで、エフォートレス体験は実現されます。顧客が問題を自己解決するために必要なことは、自己解決できるための仕組みを構築していくことです。

例えば、FAQを充実させ、検索から問題を解決させることができます。加えて、予想される問題の解答をあらかじめ用意し、チャットボットで表示させていく仕組みも構築できます。顧客が自力で問題を解決できることで、顧客の満足度も上がりますし、機械に働かせることで仕事も効率化をさせることができ、人件費もカットすることができます。

まとめ

エフォートレス体験とは、商品やサービスを顧客がストレスなく利用できることです。企業が事業を安定させ継続させていくためには顧客が満足していることが重要ですが、顧客満足度を上げていくために、エフォートレス体験を意識して経営をおこなっていく必要があります。

実際にエフォートレス体験を意識した経営をおこなうことで多くの企業が成功を収め、事業を安定させ継続させることができています。エフォートレスなサービスを作っていくためには、FAQの充実やチャットボットの利用などの顧客が自己解決できる仕組みや顧客の行動を分析することが必要です。

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