2023.01.13

SWOT分析とは

SWOT分析とは、Strength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)といった4つの要素をもとに要因分析することで外部環境や内部環境を把握し、経営戦略に活かすことができるフレームワークのことです。自社において外部環境と内部環境の影響を把握することで、既存事業や新規事業においてマーケティング戦略に活かすことが可能です。

SWOT分析の要素を組み合わせたり、ほかのフレームワークを複数活用することでより効果的なマーケティング戦略を立てることが重要です。

SWOT分析とは

SWOT分析とは、次の4つの要素を基に要因分析をおこないます。

  1. Strength
  2. Weakness
  3. Opportunity
  4. Threat

Strength

Strength(強み)とは、自社の商品や技術、サービス、ノウハウなどにおいて強みのある内部環境におけるプラス要素です。自社にとっての強みとは、商品やサービス、経営理念、ビジョン、流通、価格、販促、人材、ブランド力などさまざまな要素が挙げられます。自社の強みを知るために、顧客になぜ自社の商品を選んだのかアンケートをとることをはじめさまざまな情報を集めるとより効果的です。

商品やサービスの特徴、価格が同じでもほかに強みがあることにより競合他社と価格競争をしないで市場を勝ち抜くことにもつながります。

Weakness

Weakness(弱み)とは、商品や人材、技術などにおいて苦手とする分野です。内部環境においてマーケティング面で悪影響があるとされている要素です。弱みを把握することで商品開発や販促、マーケティングなどにおいて改善をし強みに変えることができます。弱みにおいての強みと同じようにアンケートをとるほか、競合他社の商品やサービスなどを把握して比較することで明確にすることが可能です。

Opportunity

Opportunity(機会)とは、社会情勢が変わった場合や市場の変化などにおいて自社にとって+になると考えられる外部環境のことです。自社の強みをより活かせる状況になることにより、新たなビジネスチャンスが生まれる可能性があります。

Threat

Threat(脅威)とは、市場の変化や社会情勢が変わったことによって自社の商品やサービスに悪影響のあるリスクがあるとされる外部環境のことです。脅威を把握することでリスクの軽減をできるほか、分析することによって対策をできると新たなビジネスチャンスにつながる可能性があります。競合他社ができていないような対策をできると、競合他社への差別化にもつながるのです。

SWOT分析をするポイント

SWOT分析を進めるためには次のポイントが挙げられます。

  1. 現状を把握する
  2. 導入目的を明確にする
  3. 適切な担当者を選ぶ

現状を把握する

自社の商品やビジョンや対象となるターゲット、競合企業などを明確にすることが重要です。前提となる内容が異なれば、脅威や機会となる要素が変わってきます。軸が定まっていないような分析を進めても効果的なマーケティング戦略を進めることができません。

導入目的を明確にする

SWOT分析はなんとなく導入しても思ったような成果を得られることはありません。導入目的を明確にして分析をすることで、議論がブレずにマーケティング戦略に活かすことが可能です。

適切な担当者を選ぶ

SWOT分析や内部環境や外部環境において、強みや弱み、機会、脅威を抜け目なく分析することが重要です。そのため、経営層や技術担当者、営業担当者など最適な担当者を選ぶ必要があります。

SWOT分析を導入するメリット

SWOT分析を導入すると次のメリットがあります。

  1. 内部環境を把握できる
  2. 外部環境を把握できる
  3. 売上向上につながる
  4. 現在の事業において改善点を把握できる
  5. 新規事業においてリスクがわかる
  6. 分析した要素を掛け合わすことができる

内部環境を把握できる

SWOT分析をすることで内部環境の把握が可能です。競合他社と差別化するためには、まず自社の強み、弱みを知っておくことが必要です。強みには技術開発力やノウハウ、商品の品質、ブランド認知度などさまざまな要素があります。商品やサービスの質や価格が同じであってもほかの要素があることで顧客が選んでくれる可能性があり、ブランディングにもつながるのです。

マーケティング戦略を効率的に進めるためには、自社の弱みを知っておくことも重要です。顧客ニーズに対応していなかったり、営業業務においてリソース不足であったりするなど課題を把握することで改善につなげることができます。

外部環境を把握できる

SWOT分析をすることで、リアルタイムな外部環境を把握します。法改正や円高(円安)、少子高齢化など自社では修正のできない環境の変化は事業に大きな影響を与えることがあります。外部環境の変化は自社にとってマイナスになる脅威になること以外に、新たなビジネスチャンス(機会)になる可能性もあります。そこで、SWOT分析を使って外部環境の変化を把握し、機会になるのか脅威になるのかを把握することができるのです。

外部環境においては、政治や経済、社会、技術といった要素をふまえて分析するPEST分析を活用する場合もあります。SWOT分析における外部環境をより詳しく分析する場合は、PEST分析を活用することをはじめさまざまなフレームワークを使い分けることが重要です。

売上向上につながる

SWOT分析をすることで内部環境や外部環境を把握し、売上向上につながることがあります。SWOT分析の目的は現状の把握をすることにより、事業を効率的に成長させるための戦略を立てることです。そのため、売上向上や人材の採用など課題に合わせて分析をすることによって、課題解決につながります。

現在の事業において改善点を把握できる

既存の事業においてSWOT分析を進めると改善点を把握することにつながります。SWOT分析において外部環境や内部環境においてどのような影響があるのかを把握できるため、改善点をより明確にすることが可能です。

新規事業においてリスクがわかる

新規事業においては実績やノウハウがない状態で事業を進める必要があります。そのため、競合他社に負けないための要素を把握することで、効率的に事業を進めることが可能です。

分析した要素を掛け合わすことができる

SWOT分析では自社の強みや弱み、脅威や機会を分析しますがそれらを組み合わせてより効率的な戦略立案が可能です。例えば、機会と強みを組み合わせることによって分析できた要素は自社にとってもっとも強みのある要素であることから、もっとも優先順位の高い戦略になります。さらに、脅威と強みを組み合わせた要素に関しては自社の強みを活かしてできるだけリスクを減らすことに集中することが重要です。

機会と弱みを組み合わせた要素においては、改善をすることにより自社が成長する機会がある可能性があります。脅威と弱みを組み合わせた要素は、改善するべき弱みを把握することによって戦略を立てることが必要です。

まとめ

SWOT分析は、自社内における内部環境と自社では変更できない外部環境においてそれぞれプラスの面とマイナスの面を明らかにします。自社の強みと弱みを把握することで競合他社に対して差別化をしたり、外部環境の変化によって新たなビジネスチャンスとなる機会やリスクのある脅威を把握することが目的です。自社をとりまく環境を分析することによって、強みや弱みを把握することがSWOT分析の目的です。

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