2022.06.27

営業不要論とは

営業不要論とは、インターネットの普及率が上がりさまざまなツールが高性能化したことにより、営業担当者の必要性に対して議論されるようになったことをいいます。購入履歴やWEBサイトの閲覧履歴などを分析して、購入予測ができるようになり最適な提案をユーザーにできるようになったことから営業職は不要ではないかという意見もあります。

あらためて企業にとって、またクライアントにとって営業職がどのように必要なのかを考える必要性が高まっています。

営業不要論とは

長年企業の売上に直結しているのが営業職といわれてきました。しかし、AIの進化により商品の提案、顧客のニーズを理解すること、顧客の課題解決への提案などすべておこなえるようになりました。さらに、証券の取引やマイホームの購入といった高額の商品も営業担当者を通さない動きが広まっています。

これまでは担当者と信頼関係を構築することにより安心して契約をしていたのが、IT技術を使って購入まで進めることは少なくありません。人間ではできないようなことでAIができることは数多く存在します。

例えば、実際に現地にいかなくても沖縄の住宅の様子をカメラなどを使って内覧できるようになりました。実際に行くのと変わらないような360度現地の様子を知ることができます。家具を購入するときもバーチャルで自分の部屋に配置をして、どのような部屋のイメージになるのかを確認することも可能です。

企業側にしてもIT技術の進歩により、コストカットの対象に営業担当者が含まれるのは自然な流れです。そこで企業やクライアントにとって、営業担当者がどのように必要なのかを見直す必要があります。

営業職が必要な理由

営業職が必要な理由には、次の3点が挙げられます。

  • 収益力に影響
  • 会社の代表と認識される
  • 長期的に取引を継続する

いずれも企業が長期間利益を出し続ける目的に対して、営業職が大幅に関係していることがわかります。

収益力に影響

どれだけ良い商品であっても、顧客から自発的に購入をしてもらえるとは限りません。営業が商品やサービスの良さを相手に伝えることで、顧客は商品やサービスの良さを認識します。

営業は顧客のニーズを理解して、提案することによって売上につながるケースが多く見られます。そのため、営業職の業務が企業の収益力に大きく影響します。なかには営業担当者の人柄に惹かれて購入をする顧客もいます。今後も困ったことがあったら相談したいと思わせることがリピーターを生みます。

会社の代表と認識される

顧客にとって営業と話をすることがもっとも多いため、企業の代表と認識されることは珍しくありません。営業の対応が良いと対応がよい企業であると判断されることが一般的です。逆に営業担当者の対応が悪いと企業の評価を落とすきっかけとなります。

マーケティング担当者や商品開発担当者は、直接顧客とやりとりをすることはありません。まして1顧客が企業の経営者と会うことはまずありません。そのため顧客にとって担当営業者が会社の代表と認識されます。

長期的に取引を継続する

どれほど商品が優れていて適切なマーケティングをしていても、営業担当者の質が悪ければ購入したとしても一時的であることが一般的です。長期的に取引を継続するためには、営業担当者が顧客と良好な関係を築き顧客から信頼されることが重要です。

営業職に必要な役割とは

これまでは営業マンは売ることが一番の役割でした。しかし、今後は次のように顧客のパートナーであり、マーケティングの役割が求められます。

  • 顧客との信頼関係構築
  • 顧客のニーズの理解
  • 顧客の課題を解決
  • 企業のフロント役としての役割

顧客との信頼関係構築

顧客との信頼関係を構築できるのは人間ならではの仕事である面もあります。顧客の課題を解決できるような提案をすることはAIの得意分野ですが、話を聞いたり共感したりすることは人間力のある営業だからこそできることです。

話していることを親身になって聞いたり共感したりしているうちに、顧客にとってその営業担当者との間に信頼関係を感じるようになります。提案するときもあくまで顧客の立場になって、課題を解決することを優先したうえで商品やサービスを紹介することが重要です。

近年ではメールや電話以外にオンラインでの対話など、顧客を訪問しなくてもほかの方法があります。しかし、ビジネスは人と人との関連性が重要であることから、顔を合わせるのには意味があります。顧客の立場で考えても、顔を知っている担当者だからこそ話せることもあります。

このように顧客が話しやすい環境作りをすることで信頼関係が出来上がり、長期間にわたりリピーターになったり、新規顧客を紹介してくれたりします。

顧客のニーズの理解

顧客のニーズをつかむこととは、顧客が欲しいものを知るだけではありません。なぜその商品が欲しいのか理由まで理解することが大切です。商品を購入したい理由を理解することで、顧客が現在抱えている課題を解決することにつながるからです。

例えば、顧客が欲しいと思っている商品を買っても、現在の課題が解決するとは限りません。この場合違う方法を顧客に提案する必要があります。

しかし、なかなか理由まで話してくれるケースは少なく、正しくニーズを掴むことは容易でありません。潜在ニーズとよばれるのですが顧客自身も自覚していない場合もあります。顧客の属性や購入履歴、問い合わせ履歴、購買の傾向などを分析することにより顧客のニーズをつかむことができます。

近年では営業担当者はここまでして初めて営業として成功したといえます。御用聞きであったり、商品を紹介するだったりする営業は今後需要が減っていくと予想されます。

顧客の課題を解決

近年営業は自社商品やサービスの良さを紹介して売るだけでは通用しなくなっています。顧客の課題を理解して解決に導く提案型営業やソリューション営業が求められます。

そのためには顧客との信頼関係を築き、顧客のニーズや課題を把握することがまず必要です。顧客のニーズや課題を理解したら自社の商品やサービスを使って、解決できるように提案をします。

企業のフロント役としての役割

営業担当者は直接コミュニケーションをとることで、企業のフロント役としての役割があります。企業のフロント役として自ら仕事を作り出す行動力や顧客への提案力、現場をコントロールする能力も求められます。そのため営業担当者次第で売上が上がり、顧客満足度が上がり、企業としても生産力を高めることができます。

まとめ

顧客とのコミュニケーション、顧客のニーズの把握、課題解決、商品紹介などすべてAIができるような時代であり、AIは人間よりも精密なデータをもとに顧客に提案できます。そのため長年営業不要論が話題になるようになりました。

IT技術なしでビジネスを語ることは不可能であり、営業担当者にはIT技術を活かしながらもより高い人間力が求められるようになります。商品を売るだけであればAIのほうが結果を出せる可能性があり、営業担当者には顧客の立場になって話を聞き理解して顧客満足度を上げることが要求されます。

そのためには相手が話しやすくなるように信頼関係を構築することが求められます。顧客のニーズや課題を把握したうえで、課題解決方法を提供することが重要です。自社製品を売ることは大切ですが、それだけでなく課題解決ができるビジネスパートナーをこれからの営業担当者は目指す必要があります。

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